初期におこる症状

“ばね指”とは、指の腱鞘炎です。指の腱が骨から離れてしまわないように骨に留めている、ベルト通しのようなトンネル状の靭帯を、靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)といいます。何らかの原因で、靭帯性腱鞘を腱がスムーズに行き来できなくなって、指の伸び縮みに引っかかりを感じ始めるのが、ばね指の初期症状です。寝起きのときに症状が強く出るケースが多いのが特徴です。

この引っかかりを感じ始めた状態のとき、腱と靭帯性腱鞘がスムーズでないために、摩擦が生じ、炎症が起きてしまいます。この状態で指の曲げ伸ばしを続けていると、炎症部分が悪化してしまいます。腱と靭帯性腱鞘の両方の炎症が進み肥厚・肥大化するので、ますます通り抜けが難しくなって摩擦が大きくなり、通過障害を起こし炎症の悪化が進みます。

ばね指が起こりやすい時期とは

靭帯性腱鞘が腫れて内側の骨膜が破れて滑液が外に溢れ、靭帯性腱鞘の中にたまります。しかし、指を曲げたときに、その滑液が骨髄性腱鞘から漏れて、指の付け根にたまることで、小結節ができてしまいます。その結果、指の曲げ伸ばしの際に、その小結節が靭帯性腱鞘に引っ掛かり、引っかかりを感じたり、指を伸ばそうとして引っかかって指がばねにはじかれたようになったりします。さらに悪化すると指が曲がったまま痛くて伸ばすことができなくなります。

この“ばね指”の主な原因は、指の酷使、加齢によるもの、ホルモンバランスの乱れによる更年期障害や出産直後の症状が考えられます。幼児の成長過程で、腱と骨の成長のアンバランスのため症状が出ることもありますが、通常6歳位になると自然と治ります。その他、糖尿病やリウマチ、透析患者に多くみられる症状でもあります。